オール電化がいいのか。ガスと電気どちらもあった方がいいのか。
家を建てた方は、一度は考えたことがあるのではないでしょうか。
どちらにもメリットがある一方、デメリットもあります。
また、住む人の生活スタイルによって、見るポイントも変わってきますので、
どちらのほうがいいかとは一概には言えません。
だからこそ、どちらがいいのか迷ってしまうのかも。
今回は、そんなオール電化とガス併用のお話です。
築浅の中古住宅を10年ほど前に購入し、その際に深く考えずに今に至るまでオール電化住宅で暮らし、
「オール電化住宅でよかった」と思うこともあれば、「ガスの家っていいなぁ」とうらやむこともある
新潟の住宅情報誌ハウジングKomachi編集長の大堀が解説。
これまでの取材経験と家づくりを終えたオーナーさんたちからの意見をもとに、
オール電化住宅とガス併用型住宅のいいところをそれぞれ3つずつお伝えします。
YouTube動画でもご紹介しておりますので、動画のほうがいいという方は、ぜひ。
【ガスのいいところ①】火力が強い
料理の際、本物の火を使用するガスコンロの方が火力が勝るため、料理をするのが好きな人には根強い人気があります。
さらに、最近のガスコンロは使い勝手がいい上に安全性も高く、
お手入れがしやすかったり、ボタン1つで調理が完成したりと進化をしています。
さらに、炎のある暮らしを子供に教えることができるので、環境が変わっても対応できるメリットがあります。
【ガスのいいところ②】停電の時でも安心
天候により停電になった時、ガスが通っていれば料理ができたり、お風呂に入ることができます。
当然、ガスも止まってしまうことも考えられますが、ライフラインに複数の手段があることは万が一の際に心強いことであると言えます。
ただし、費用がかさみがち、光熱費の区分が増えるというデメリットもあります。
【ガスのいいところ③】給湯器がコンパクトで低価格
ガスでお湯を沸かす給湯器は、オール電化住宅で使われるヒートポンプ湯沸かし器より比較的低価格な特徴があります。
設置スペースという観点でも、ヒートポンプ湯沸かし器よりも、ガス式の給湯器は省スペースで取り付けが可能です。
沸かすスピードも電気に比べて早いので、家族の人数などによっても検討する必要があると思います。
続きまして、オール電化住宅のいいところをお伝えしていきたいと思います。
【オール電化住宅のいいところ①】火災リスクや事故のリスクが低い
IHクッキングヒーターは、ガスコンロとは異なり火を使わないため、火災のリスクが低くなっています。
オール電化住宅で使われるIHクッキングヒーターや、エアコン、ヒートポンプ湯沸かし器は室内の空気を汚染しないため、
ガス式の調理器具や暖房器具に比べて一酸化炭素中毒などの危険な事故が起こりにくいといえます。
【オール電化住宅のいいところ②】家計の管理がしやすい
オール電化住宅の場合、日常生活で使うエネルギーは 「電気」「水」のみになります。
ガス併用住宅はここに「ガス」が加わりますので、オール電化住宅の方が、支払い先が単純化され、比較的家計の管理がしやすくなります。
【オール電化住宅のいいところ②】節約がしやすい
オール電化住宅向けの電気プランには、夜間の電気代が割安になるものがあります。
この割安なプランに加入すれば、夜間にエコキュートを使ってお湯を沸かしておいたり、
冬場の夜間にエアコンで暖房したりすると、光熱費の節約となります。
以上、「オール電化住宅vsガス併用型住宅」と題しまして、いいところ3つずつお伝えしました。
冒頭でお伝えした通り、ガス併用型住宅、オール電化住宅、本当にそれぞれいいところがあります。
私自身オール電化住宅に暮らして10年がたちますが、今のところ停電などのトラブルにも遭遇していないので、
快適さしかないのですが、実際にトラブルにあったとしたら感想が変わるかもしれません。
ガスの住まいも、やはりガス代が高くついてしまったり、
ガスによるトラブルに遭遇してしまったら「オール電化にすればよかった」と思うかもしれません。
しかし、家族の人数や暮らし方、好みのデザイン、そして暮らす土地の状況や提案してくれる企業の考え方などを総じて、
選ぶ必要があると思います。
本稿が、ご自身にあった選択をしていただける参考になれば幸いです。